地味な教師は俺様ホスト?!【完】
「ありがとう…。百合はきっと竜を置いていくのが辛かったんだ。どうせなら竜と離れて病気のことを話さずこっそり死のうとでも考えたんだろう」
好きな人と永遠に離れ離れになるのは確かに悲しい。
悲しいってもんじゃない。
もし明日先生が死んだら私も後を追ってしまうかもしれない。
それは先生も同じだったのだろうか…
「先生は別れを告げられた時どうしたんですか?」
「怒ってたよ。百合は他に好きな人ができたって言って別れを告げたらしい。他の男にとられるなんて考えてもいなかったんだろう」
「二人は別れたんですか?」
「最終的には竜が怒ってそのまま…」
「それは別れたってことですか?」
「どうなんだろう?竜的には落ち着いたらまた話すつもりだったのかもしれない。でもそれもできなかった…」
「ってことは…」
『できなかった…』その言葉が意味することはおそらくただ一つ。
「そう。すぐに百合は死んでしまった…」
はっきりそう言った健也さん。