地味な教師は俺様ホスト?!【完】





「俺だけは病気のことを知っていたからね。百合は竜とケンカしてすぐに体調をくずして病院に入院した。毎日見舞いに行くたびにどんどん痩せていく姿は見てはいられなかった」




好きな人に病気と言われた健也さんはどんな気持ちだったんだろう。


きっと辛くてしょうがなかったと思う。


それは今の健也さんの表情を見てもわかることだった。




「それに百合は全く笑わなくなってさ…正直きつかったよ。竜に百合のこと言ってやりたかった。百合を笑わせることができるのはあいつだけだと思ったから…でも百合はそれだけは決して許してくれなかった」




それほどまでに百合さんは先生に知られたくなかったんだ…




「百合さんはそれからどうしたんですか…?」




私の問いに少し間をあけて




「それからすぐに亡くなった。結局百合は最後まで笑わなかった。そして泣くこともなかった。ただ…孤独の中で死んでいったよ…」


「そんな…」




孤独の中なんて…


そんなことないよ。




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