地味な教師は俺様ホスト?!【完】
「ごめん…。失礼な言い方だったかな?でもその表現意外に俺には思いつかなくて…」
そう言って申し訳なさそうな顔をする。
そんな顔されたら私…何も言えなくなっちゃうじゃないですか…
「初めて僕と会った時のこと覚えてる?」
「えっ・・、あっはい」
忘れるはずもない。
だって初めて来た時、健也さんは私を見て『百合』と違う名前を呼んだから。
今思えばそれは私が百合さんにあまりに似ていたからだっということがわかる。
「びっくりしたよ…こんなに似てる人がこの世に本当に存在するなんて思ってなかったからね」
「私も写真を見た時はびっくりしました…。先生もやっぱりそうだったんでしょうか?」
「たぶんそうだと思う。自分の大切な人にそっくりな人が現れたんだ…」
「先生は…先生は私じゃなくて百合さんを求めているんですかね…」
思わずもれてしまった本音。
初めてこの写真を見た時からずっと思っていたことだった。
先生は私じゃなくて私を通して百合さんを見ているんじゃないかと。