女子高生はダメですか?
2人きりになると、

やはり少し気まずい。



とにかく何か話しをして、

場を持たせようと思った。



とりあえず趣味の

話しでもしようかと

思ったその時、

先に彼女の父が

口を開いた。



「高木くん、
姫乃のことどう想って
くれてますか?」



僕はまさか彼女の父から、

そんな話を切り出すとは

思ってもいなかった。


少し驚いたが、

想いを伝える良い

タイミングだと思い、

それを伝えた。



「とても大切な人です。
少し年齢の差はありますが、
とてもしっかりしていて、
優しくて、
できればずっと一緒に
いたいと想っています」



うまく表現できなかった。

さんざん頭の中で

イメージして、

話す内容を考えていたのに。


いざとなると全て

吹き飛んでしまった。



僕の言葉を聞いた

彼女の父は、

ゆっくりと話始めた。



「そうですか。
そう言ってもらうと、
あの子も喜ぶと
思います。
…高木くん、
私はね…
正直なところ、
姫乃は一生私が面倒を
みていくつもりなんですよ。
ご存知の通り、
姫乃には、障害があります。
普通の健常者と、
同じようにはいかない
事がたくさんあります。
だから、
親である私達が、
ずっと姫乃の傍にいる
つもりなんです。
それが、
親の責任でもあり、
姫乃にとっても
一番善い事なんだと
思っています」



ゆっくりと、

優しく語る

彼女の父からは、

娘を想う強い気持ちが

溢れ出していた。



理屈じゃない、

ただ一心に娘の事

だけを想う父親の

言葉に、

僕は頷くことしか

できなかった。
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