片翼の天使。
「そんで、そのあと、医師と母さんの会話で知っちまったんだよなぁ…20まで生きられるかどうか…わかんねぇ…って。」




だから決めたんだ。



苦しい思いして死ぬなら、飛び降りて楽に…。





「ごめんな…医師。いくら助けるっつってもさ、俺…知っちまってるんだよ…」





「何を?」




「は?」




「だから、何を知ってるって?」





は?え?




いや、まてまてまて俺!?



ちょ…鍵閉めたよな!?



「…んで…」







「は?」






「なんで入ってこれたんだぁぁぁぁぁ!?」








「ピッキング♪」





清々しいほどさらりと答える女。


これが双葉とのアホらしい初めての出会いだった。
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