【完】君だけにみせるMyReal
オダジは、七海と呼ばれた彼の肩を後ろからグイっと抱いて、嬉しそうに七海の首を絞めた。
「ちょ、ちょっと・・・苦しいっすよ、オダジ先輩。そんなことしてっと野球部に入部するのやめますよ!」
「あー。それは困るな。悪い悪い。大沢、こいつに資料渡してくれる?新入部員」
「あ、うん」
私はオダジに促されて、彼に資料を一部渡した。
「ありがとう、大沢先輩。俺、七海航平って言います。今日からよろしくお願いします」
そう言った彼の笑顔に私は違和感を覚えた。
あの日。
海で感じたときの大人っぽさが彼には感じられなかった。
どちらかというと・・・・・・。