【完】君だけにみせるMyReal

オダジは、七海と呼ばれた彼の肩を後ろからグイっと抱いて、嬉しそうに七海の首を絞めた。


「ちょ、ちょっと・・・苦しいっすよ、オダジ先輩。そんなことしてっと野球部に入部するのやめますよ!」


「あー。それは困るな。悪い悪い。大沢、こいつに資料渡してくれる?新入部員」


「あ、うん」


私はオダジに促されて、彼に資料を一部渡した。


「ありがとう、大沢先輩。俺、七海航平って言います。今日からよろしくお願いします」


そう言った彼の笑顔に私は違和感を覚えた。


あの日。


海で感じたときの大人っぽさが彼には感じられなかった。




どちらかというと・・・・・・。


< 11 / 28 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop