【完】君だけにみせるMyReal
フワリ
「え?」
返したはずの七海のパーカーが、優しく私の体を包んだ。
「だめ。これ返したら帰り道寒いし。これはあげる」
「え・・・でも・・・私似合わないし」
「何言ってんの?」
七海が私を見ながら不思議そうに首をひねった。
「先輩が着るとさ、俺にピッタリなパーカーがダボダボになるんだよな」
「うん・・・だから、私にはこういうの似合わないんだってば」
「なんで?大沢先輩が細っこいってことだろ?なんか俺、守りたくなったよ?」
七海はその言葉を聞いて余計に真っ赤になる私の顔を見て、嬉しそうに微笑んだ。