【完】君だけにみせるMyReal

そうだよ。

オダジの言うとおり、私はあんな可愛いやつなんてタイプじゃない。

私のタイプは大人っぽくて頼りになって・・・それで甘えさせてくれる・・・・・・。


「あ、これ・・・結局また着て来ちゃった」


私は七海のパーカーを手でなぞった。

それをなぞるたびに、あの日のポカポカした気持ちを思い出す。


「ねえ・・・本当の七海はどっちなの?」


出来ることであれば、七海の胸の中にいますぐ飛び込んでいきたい。


だけど、どうにも腑に落ちなかった。


私が甘えたいっていうのを七海があの言葉で知って、無理に七海をそうさせているのだとしたら、七海に苦痛を与えているような気がして、申し訳なかったから。


< 17 / 28 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop