【完】君だけにみせるMyReal
そうだよ。
オダジの言うとおり、私はあんな可愛いやつなんてタイプじゃない。
私のタイプは大人っぽくて頼りになって・・・それで甘えさせてくれる・・・・・・。
「あ、これ・・・結局また着て来ちゃった」
私は七海のパーカーを手でなぞった。
それをなぞるたびに、あの日のポカポカした気持ちを思い出す。
「ねえ・・・本当の七海はどっちなの?」
出来ることであれば、七海の胸の中にいますぐ飛び込んでいきたい。
だけど、どうにも腑に落ちなかった。
私が甘えたいっていうのを七海があの言葉で知って、無理に七海をそうさせているのだとしたら、七海に苦痛を与えているような気がして、申し訳なかったから。