【完】君だけにみせるMyReal
彼の言葉に驚いて、私は振り向いた。
「あ、当たり?」
「どうして・・・分かるの?」
「さあ、なんでだろ?」
彼はニシシっと笑うと、私の手首を離して私の足下に寝転がった。
「俺だけ寝転がってると、パンツ見えちゃうよ」
「パッ!?最低っ!!」
私は慌てて、スカートを押さえて彼と同じように寝転がった。
寝転がった私の方に彼がゴロリと体の向きを変えた。
「俺の前では、嘘つかなくていいんだよ?本音聞いちゃったし」
彼はそう言って、手に持っていた自分のパーカーを「寒いだろ?」と言って私に着せてくれた。
3月終わりの夜の海風は冷たい。
汗をかいた体が丁度冷えてきたなと思ったときにこんなことをされた。
男の人に優しくされるのは・・・初めてだった。