【完】君だけにみせるMyReal
彼を見上げたら彼の顎に私の髪の毛がクシャっと当たったみたいで、くすぐったそうに顎をポリポリと掻いていた。
そしてフッと息をこぼして笑って、「俺もそう思う」と優しく笑った。
そして彼は優しく、私の髪の毛をなぞるように撫でた。
本当の自分を見せて、甘えて、素直になるってこんなに気持ちいいものなんだ・・・・・・。
この人と付き合えたらどんなに幸せかな?
すごく大人っぽくて頼りになる感じ。
「よし、じゃあそろそろ帰るか」
そんなことを思っていると彼は立ち上がった。
「お前はここからどうやって帰るの?」
「私は、バスで・・・・・・」
「そっか。ならそこまで送る」
彼はサンダルを履いてザクザクと砂浜を歩き出した。
私はその後ろを慌てて追った。