-呪歌-
【想い:其ノ一】
長旅が終わり、四人はそれぞれ帰路についた。
朝起きたままの、クシャクシャになった掛け布団を気にもせず、信二はベッドに寝そべった。
小さな本棚に雑誌や漫画の本。
机の上にはペットボトルに付いているオマケが雑然と並べられている。
部屋の隅には体脂肪計、サッカーボール、バットなどが無造作に転がっていた。
信二は元々体を鍛える事が嫌いではなく、高校時代に所属していたサッカー部を引退した後も、筋力を落とさないよう、マメに気を遣っているのだった。
「真由美さん達も、何かわかった事があるといいな」
先日から、信二の家に居候している武が話かける。
「あぁ、そうだな。もしあのブログ主が生きているとしたら、一番有力な情報が得られそうだ。
・・・・・・
しかし、犯人まだ捕まって無いなんて浮かばれないよな」