国立警察高等学校

―放課後/屋上

篤「隠さないから、気になる質問をどーぞ」

海「本当に試験をしたんですか?」

篤「殺すぞ」

初「…本当に原中組の総本家の出身なの?」

篤「そうだよ、だけど記憶はない」

海「なんで?」

篤「産まれてすぐにあいつと母さんが離婚したから、理由は隠し子」

初「まさかその隠し子って…」

篤「兄貴だよ、母さんと結婚する4年前に産まれてたんだと」

初「つまり、正妻だったお母さんは…」

篤「先に世継ぎが居たから捨てられた、今はその女が正妻だ」

初「そんなの酷すぎる…」

篤「だけど俺はそれで良かったって思ってる」

海「なんでだよ」

篤「兄貴には悪いけど、兄貴がいなかったら俺が跡継ぎだった」

海「お前も兄貴を利用してるってわけだ」

篤「まあな」

初「でも…なんで今更会いたいなんて言ってるの?」

篤「No.3が沈められたらしくて、俺をその座に座らせたいらしい」

海「沈められたって…まさか!!」

篤「映画で有名なやつだよ」

初「…もしかしてその返事をしに行くの?小森先生と」

篤「小森先生は行かないよ笑」

初「あっ、そう…」

海「返事は?」

篤「断る」

海「三人で行かねー?」

初「行きたい…」

篤「…別にいいよ」



 
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