ナンパ男との恋
「あ・・・やっぱり
覚えてないみたいだね・・
まぁ、学校じゃないから
仕方ないけどさ」
「学校じゃないの?」
「うん、俺がバイトしてる店に
よく来てて・・・
しょっちゅう話してたんだけどね。」
バイトしてる店・・?
「えっ・・・と、どこ?」
「TEN(テン)っていう
レンタルやさんなんだけど・・」
TEN・・・・
そういえば・・・
一時期 すごく映画にはまって
DVD借りにばっかり行ってた。
「あぁ!あの店員さん!?」
「思い出してくれた?
店員さんって・・・はははは・・」
そうだ、どうしても観たい映画があった時に
題名が分からなくて
大雑把なストーリーを言って
店員さんに探してもらった事が
よくあった・・・・
おもしろい映画とかも教えてもらって
半年くらい あんなによくしてもらってたのに
完全に忘れてたなんて・・・
・・・同じ学校だったんだ。
「ごめん・・・・
あんなにお世話になったのに
思い出せなかったなんて・・・
本当に ごめん・・・」
「あははは、そんな謝らないでよ。
もう 結構 店に来てないから
忘れてるのも仕方ないしね。」
「まだ バイトしてるの?」
「うん、好きな仕事だしね。」
そういえば、いろんな映画に詳しかったなぁ・・・
好きじゃないと
私のあんな適当な説明で
映画の題名が分かるはずないし・・・