ナンパ男との恋
第十四章 掴めない
ようやく眠りについたのは
朝方4時・・・・

その1時間後
静まり返った部屋に
携帯の音楽が流れた。

夢の中なんだか、現実なんだか分からないまま
アラームを止めようと必死に
携帯を探し、適当にボタンを押すけど
鳴り止まない・・・・

・・・・!?

「も、もしもし・・・」

「春菜?」

「あ、うん。
寝ぼけてた・・・あはは・・・」

「だろうな、変な話し方だし」

たしかに、声が上ずってるけど
変な話し方って・・・・

「どうしたの?」

「どうしたってわけでもないんだけど
今 春菜の家の前だからさ?」

「え・・ぇ!?
ちょ、ちょっと待って!」

「あー、ちょっと
コンビニ行ってくるから
その間に出てきとけよ?」

慌てて飛び起き
薄暗い部屋に電気をつけ
朝方だというのに
ドタバタと走り回りながら
準備をする。

寝不足すぎて
視点が おかしいけど
若さのせいか
顔は いつも通りだ・・・

・・・よしっ!

化粧をして、服を着替え
少し寝ぼけた自分を起こす。

外に出ると
ちょうど 輝樹の車が見えた。
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