ナンパ男との恋
でも・・・・
ちゃんと言わなくちゃ。

数分の沈黙の後

「私も・・・・
迷惑かけて 
ごめんなさい・・・」

うつむいたまま
そう呟くけれど・・・

緊張と、慣れない言葉のせいで
声が小刻みに震えてしまう・・・

・・・・・・・・・

何も言ってくれない・・・・
怒ってるんだろうか。
勇気を振り絞り 輝樹を
見上げると
私の方を 驚いた顔で見ていた。
目が合った瞬間

「マジかよ・・・やべぇな・・・
春菜、挑発すんなよ・・」

一瞬笑い
うなだれるように
目をそらした。

挑発・・・?
謝ったつもりなのに・・・

ますます怒らせてしまったんだろうか。


長い沈黙の後





「なぁ・・・
春菜、キスしていい?」

怒ってたのに・・・?
でも、仲直りのキスなのかもしれない。

静かにうなずくと

優しく 輝樹の唇が重なった。








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