ナンパ男との恋
その理由が一体何なのかって
正直 すごく気になるけど

私が考えたって分かるわけないし・・・

DVDを元通りに直し
掃除を再開した。

そして、ようやく終わったのは
3時過ぎ・・・

リビングに行き
用意されていた
ごはんを大急ぎで食べ
お皿を洗いながら

やっぱり、正樹くんの言ってた
理由 というものを考えてしまう。

考えたって分かるわけないのに
どうしても考えてしまう。

食器を洗い終わり
部屋に戻ろうと振り向いた時

「春菜さんだったかな?
こんにちわ。」

「あ、はい・・・
お邪魔してます」

以前、一度だけ会った
輝樹のお父さんだ。

「しばらく この家に住むって事は聞いてたんだけど、
なかなか会う機会がなくて
ごめんなさいね」

「いいえ、私こそ
ご迷惑かけてすいません・・・」

「迷惑なんて とんでもない。
うちは 見ての通り
女の子がいないから
家内も喜んでるし、何より
私と輝樹のケンカがなくなったから
春菜さんには 本当感謝してますよ。」

「・・・ケンカ?
するんですか?」

「ケンカと言っても
殴り合いとかじゃないんだけどね。
春菜さんも知ってると思うけど
正樹とは正反対なもんで
散々 手を焼いてきて・・・
まぁ、昔に比べると
だいぶ落ち着いてくれたから・・・」

昔に比べると・・・?

輝樹の昔って
そんなに大変だったんだろうか・・・

今の輝樹の事すら よく分かってない私には
昔の輝樹を想像できるはずもない・・・
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