ナンパ男との恋
「分かった!じゃあ、
温泉は?」

「温泉って・・・・
私達の年齢で温泉?」

「混浴風呂ある所で
一緒に お風呂入るとか」

「そ、そんなのできないってば!」

「恥ずかしがってる場合じゃないでしょ?
どうせ2日あるんだし
1泊2日で良くない?
私だって なかなかうまくいかないから
自分から迫ったんだよ?」

「・・・でも
私は そんな勇気が・・・」

「でも・・は、なし!
とりあえず
温泉に行きたいって言ってみたら?」

「う、うん・・・」

「もう3時だ。
そろそろ帰って
ごはん作らなくちゃ」

「何か・・・美香ってば
幸せそう・・・」

「ん?幸せだもん?」

何のためらいもなく そう
サラッと言える美香が
少し うらやましく思えた。

でも、そう言えるまでに
美香なりに
努力してる事を知ってるから
この幸せそうな顔は
頑張った証拠なんだと分かる。

私は 何の努力もせず
ただ 流れに身を任せてるだけ・・・

だから不安が いつまでたっても渦巻いてるんだろう・・・


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