ナンパ男との恋
そんな私を知るわけもない輝樹は
1泊2日で 旅館を予約してくれて
土曜日は 朝早く起きて
車に乗り込んだ。

「ここから3時間くらいかかるから
眠くなったら寝ていいからな」

さっき起きたばっかなのに
3時間の距離で
寝るはずないじゃん。

なんて偉そうに言った私は
車に乗って 30分強で
完全に爆睡してしまった。

本当
ダメダメ女だ・・・

目が覚めると
そこは もう旅館で・・・

寝ぼけた顔で
仲居さんに
部屋へと案内された。

部屋に入ると完全に目が覚め
ようやく、我に返り
少し恥ずかしくなりながらも
テンションは上がり
パンフレットを凝視する。

輝樹のテンションは変わらず
落ち着いてるけれど・・・

こんな様子を見てると
やっぱり 私って子供なんだなぁ・・・なんて
へこんでしまいそうになる・・・

混浴もある。
露天風呂の家族湯もある。

一緒に お風呂入れるかな・・・

そんな期待を抱いたまま
豪華な夕食を食べ・・・

いよいよ・・・お風呂。

ドキドキしながら
誘ってくれるのを待つけれど
そんな素振りなんて一切なく・・・

「風呂入ってくるわ」

と 部屋風呂に入ってしまった。

温泉あるのに・・・
露天風呂だって、大浴場だって・・

なのに、部屋のお風呂・・・

せっかく温泉に来たのに・・・
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