ナンパ男との恋

「んで、これから
どうすんのー？」

カップアイスを食べながら
秀忠くんが
ドアにもたれかかるように
体を私の方に向けた。

「どうするって・・・・
流れに身を任せる・・」

「そっか・・・・」

「うん・・・」

「あ・・・・・」

秀忠くんの視線の先を見ると
軽から降りてきた
カップル・・・？

「知り合い・・・？」

「知り合いも何も・・・」

「・・・？」

秀忠くんの車の前を
そのカップルが
歩いて通り過ぎようとした時
ようやく　店の明かりで
顔が見えたと同時に

フロントガラス越しに
思わず目が合ってしまった。

一瞬、立ち止まりそうな気がしたけれど
女の人と　店内へ入って行った・・・

「うわぁ・・・まさかとは
思ったけど・・・」

「秀忠くん　よく分かったね・・」

「そりゃ・・・あの女
俺の　元カノだもん。
先輩と一緒にいるの　あの女って
けんけんから聞いてたし・・
でも、まさか
まだ一緒にいるとは・・・」

「秀忠くんの元カノ！？
えっ・・・うそ・・・」

「変な組み合わせの
鉢合わせだねー・・・
マジで・・・
どうする？
とりあえず　ここから立ち去る？」

「あ、うん・・・」

輝樹達が　店内から出てくる前に
急いで　コンビニから離れた。