ナンパ男との恋

「何か　携帯鳴ってない？」

「あ、俺だ。」

そう言いながら
画面を確認し
私の顔を見ながら
通話ボタンを押した。

「何？あぁ。そうだけど？
関係ない気するんだけど。
はぁ・・・・。
今？・・・マジかよ・・・
分かった。そっち行く・・」

大きなため息をつくと

「ごめん、春菜ちゃん・・・」

「うん？用事できた？
私なら大丈夫だよ？」

「そうじゃなくて・・・
本当、ごめん・・・」

目を合わさず
そう一言言うと
来た道を
戻り始めた。

「どうしたの・・・？」

「ごめん・・・・」

そんなに謝られると
どうすればいいのか
分からない・・・

さっきまでいたコンビニの駐車場へ
また入り、車を停めると
縁石に座っていた
輝樹と秀忠くんの元カノが
こっちに歩いてきた。

「・・・どういうこと？」

「ごめん・・・・
あの女からの着信で
嫌な予感してたんだけど
やっぱり・・・って感じで
先輩命令で　戻って来いって・・・
ほんとに・・・春菜ちゃん
ごめん・・・」

「そんな、秀忠くん悪くないよ。
大丈夫だよ。
私こそ　迷惑ばっかり　ごめんね・・」

謝らないといけないのは
私の方だ・・・

関係ない秀忠君を
振り回して・・・・