ナンパ男との恋
歩く事 数十分・・・・
「ここら辺なの?」
「うん、あそこ・・・」
「あそこ?
へぇ・・・
あんなチャランポランしてるけど
お坊ちゃんなんじゃん?」
お坊ちゃんって・・・
その前に、チャランポランって・・
「でも、あそこに停まってんのって
春菜の彼氏の車じゃないの?」
たしかに・・・・
駐車場に停まってる車は
明らかに・・・
「輝樹の車だ・・・」
「本当は家にいたりして?」
「そんな脅かさないでよ・・・」
もしかしたら
本当は 家にいるのかも・・・
そんな期待と
もしかして、他に女が・・・
という不安で
変な緊張が走る。
庭から部屋の方へ回ると
「鍵開いてんじゃん?」
そう言いながら
普通に扉を開ける美香。
「ちょ、美香!」
「あれ、誰もいない・・・
お邪魔しまー」
普通に入って行ってるし・・・
何か まったく
物怖じしない性格というか、
本当は 後先考えてないだけなのかもしれないけど・・・
素直に・・・
「美香って すごいね・・・」
その言葉しか出なかった。