ナンパ男との恋
「何がすごいの?
いきなり変な事言わないでよー
ほら、春菜
早く行ってきて?」

「は?え?どこに?」

「部屋にいないなら
他の部屋かもしれないでしょ?」

「えぇ!?
そんな勝手に・・・」

「なぁに言っちゃってんの?
夏休みは ここに住んでたんでしょ?」

「住んでたけど
それは 夏休みだし・・・」

「ウダウダ言ってないで
ほら、探し行く!」

「あ、はい・・・」

美香に半分怒鳴られながら
家を探し回るけど
人の気配がない・・・

一回りして
美香の待つ 輝樹の部屋へ帰ると

「いなかったの?」

「誰もいないよ?」

「そっか、なぁんだ・・・
つまんないの」

おもしろがってたんだろうか・・・

帰ろうとした時
背後の部屋の扉が開き

私と美香の体が固まった。

「あれ・・誰かと思ったら・・」

恐る恐る振り向くと

輝樹・・・
ではなく・・・

「正樹くん!もう~
ビックリしたじゃん・・」

美香は状況が飲み込めない様子だ。
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