ナンパ男との恋
「まー、私としては
別れる事を お勧めしますが・・・
どうせ別れないんでしょ?」

「うん・・・」

「なら、しんどいけど
踏ん張るしかないでしょ?
まーったく
あんな女タラシの男のどこがいいんだか」

「同感・・・・・・
ほんと どこがいいんだろう」

「あははは、春菜がそれ言っちゃいかんでしょ~」

「だってさぁ・・・・」

一人で考え込んでると
どんどん落ち込んでいくのに
こうして美香と話してると
自然と明るく話せてる自分がいる事が不思議で仕方ない。



学校が終わり、家に帰ると
珍しくお母さんの姿。

「あれ?仕事終わったの?」

「あ、春菜 ちょうど良かった。
これプリントしといてくれない?
夜、叔母さんが取りにくるんだけど
お母さん まだ仕事終わってないから・・」

携帯の中から
小さなSDカードを取り出した。

「何これ?」

「この前、飲みに行った時
頼まれて撮ったんだけど
ちょうど インクが切れてて
プリントしてなかったのよ」

「写真やさんに行けばいいの?」

「コンビニでもできるはずよ?」

「コンビニ?」

「コピー機の所にあるはずだから
分からなかったら店員さんに聞けば教えてくれるはずだから」

まったく理解できないまま
お母さんは 慌しく
会社へと戻って行った。

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