ナンパ男との恋

第二章 出会いから

４月下旬の
ポカポカ日和の午後。

私と美香は
真面目とは言えないけれど、学校の教室で
おやつを食べながら
まるで　おばあちゃん達の
のんびり昼下がりのような会話をしている。

「こんなポカポカだと
眠いね・・・」

「・・・うん。」

「そういえば
あの人と付き合ってんでしょ？
あの美形お兄さん。
いくら顔が良くても
よく　あんな軽い男と付き合う事に
同意したもんだねぇ・・」

「・・・我ながら
情けないけど
私は　美形に弱いのさ・・・」

「付き合って　どう？」

「どうって・・・
まだ　３日目だし・・・
いつものパターンかも・・・」

「あぁ・・・
ありえるね。ははは
電話とかメールしてんの？」

「ん～・・・・
メールはしない主義なんだってさ。
電話は・・・
５分くらい話しただけ？かも」

「・・・やばくない？
完全に遊ばれてる気するんだけど。
都合のいい女ってやつじゃ？」

「あーははは・・・私もそう思う。
今夜会う事になってるんだけど
やばいかな・・・」

「くわれちゃう可能性かなりあるね・・・」

「やっぱり・・・？
あぁ・・・どうしようかな。
でも断れなかった・・・」

「春菜らしいね。
流されやすい性格だし。
まぁ、でも・・・会うなら
覚悟はしといた方が無難かもね。」



覚悟・・・・

そう。私は
遊んでるように見られてるけど
ナンパ待ちだってしてるけど

経験なし・・・

正真正銘の処女だ。

美香も同じく・・・

だからこそ
ガードが固い。

そして・・・
だからこそ
振られる・・・・

さすがに・・・
身体目当ての男に
処女を捧げる勇気はなく・・・