ナンパ男との恋

「お、家にいるみたいだよ」

「何で分かるの?」

指差された方向を見てみると

「輝樹の車だ。」

「ねっ?じゃ、行こうか。」

「えっ・・・私も?」

「うん?」

「いとこくん・・・
私 無理・・・
会えない・・・
だから・・
輝樹に 電話繋がったから
また 時間ある時でいいから
電話してって・・・
それだけ伝えて?
・・お願い。」


「そんな頼まれちゃ
断れないじゃん。
なら、ちょっと言ってくるから
待ってて?
家まで送るからさ」

「うん・・・
ごめんね。
ありがとう・・・」

病人に こんな頼みごとばかりして

私は 最低だ・・・


けど、やっぱり
家に押しかけて・・・

これ以上 嫌われたくない。

臆病な自分に腹が立ってしまう。

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