僕の天使に贈る唄

センセーは俺の前に座る。


肘を机に乗せ手を組み
俺の目をジッと見た。




「ごめん、ね。」




そう小さく声を漏らした。


その声はとても切なそうで
こっちまで悲しくなる。





「別に、センセーが
悪い訳じゃないじゃん。」





「そういう問題じゃないんだ。



私は医者で、君達は患者で

患者の命を救うのが
医者の仕事なんだよ。」






“命”という言葉に
重みがある。



それは医者が
言うからなのだろうか。




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