僕の天使に贈る唄

すると、
隣でセンセーが

ポツリと呟いた。




「ダメだ・・・。」






・・・その声は、
消え入るような声だった。




その“ダメ”の意味を、
理解できないほど

俺だって子供ではない。





美音は手術室へはむかわずに
病室へと連れて行かれた。


俺はユナの手をとり、
一緒に病室へ向かう。




その間ずっと


“大丈夫かな?”
“死んじゃわないよね?”


と目に涙をため言っていた。


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