僕の天使に贈る唄

俺の体も、
限界なのだろう。


・・・多分。






『あたし、死ぬんだよ。』






美音ははっきりと
凛とした声で言った。





後ろからは
キャッキャと声が聞こえる。


子供が遊んでいるのだろうか。




その無邪気な感じが
俺の胸を締め付けた。






数秒後、

口を開いた美音の言葉は
信じられないものだった。






『でも、奏を助けられる。』




・・・そう、言ったのだ。


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