僕の天使に贈る唄

俺は手術前日、
美音の眠る部屋に向かう。





部屋からは

ピッピッピッ

という音だけが聞こえる。






・・・あの日、
美音の頬が冷たかったのは
センセーの策士だったらしい。


詳しくは聞かなかった。





でもセンセーはこういった。


「奏くんの決断が
揺らがないよに。」


と。




正直、
俺の涙を返せ!
とも思った。



でももう、
目は覚まさないのだ。


永遠に。


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