僕の天使に贈る唄
「あ、そういえば。」
思い出したように、
センセーは俺の目を見る。
「奏くん、
お母さんからDVDを
もらったんだろう?
まだ見てないそうじゃないか。」
何食わぬ顔で
センセーがそういった。
確かにその通りだ。
俺は今だに見ていない。
なぜ知ってるんだ・・・
とも思ったが、
すぐに親父の仕業だと理解する。
この前夕食時に
ポツリと言ったのを
今思い出した。
俺が退院して以来、
親父とセンセーは
大の仲良しなのである。