僕の天使に贈る唄
俺はため息交じりに
頭をかきむしった。
「別に見たくない
ってわけじゃないんすよ。
ただ俺、
産まれてから1度も
“母親”
って存在を知らないんで
今さらその映像を見て、
「母さんだ」って思えないし
俺が思い描いている
“母親”とは
違うかもしれない。」
結局は、
怯えているだけだけど。
“母親”という存在に。
でもセンセーは
そんな俺の不満もすべて
キレイに吹き飛ばしてくれる。