僕の天使に贈る唄


「でも、気になるだろう?」






栗色の髪を
風になびかせて

何の迷いもなくそう言った。








「いいじゃないか。

理想と違っても。





それが、
君を産んだ母親だ。







母親は世界に
1人しかいないんだよ。



僕は見とくべきだって
思うけどな。








まぁ見る、見ない、は
奏くんの自由だけどね。」




センセーは、
チョコレートを1つ

口に含んだ。






「・・・何より。」





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