☆年下王子のアイツ★




そんな時――


茂みから、小さな鳴き声が聞こえた。




…猫?




ここら辺は、野良猫が多い。


だからいても不思議じゃないんだけど。





「あれ、しの?」




気になった私は、声のした方に走って行った。



まるで導かれるように。


これが、間違いだなんて分からないまま。






――あ、いた。



神社の階段を下りて、すぐ。


真っ黒でキレイな猫がいた。




今日は満月


月が猫を明るく照らしていて、薄気味悪かった




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