甘めな年下くん☆
「あ、ありがと」
お礼を言うと、
「おう」
と言って、教室から出ていった。
あたしはイスから立ち上がってカバンを取る。
「那智は?傘無いよね。一緒に入....」
手首をつかまれた。
グイッと立った那智に引き寄せられる。
え...?
どうなってんの???
これって、抱きしめられてるって事ですか...?
目の前には、那智の可愛い整った顔がある。
「...あ、の?」
ゴロゴロ雷の音が外で聞こえる。
「...花乃は、あの人が好きなの?」
息がかかるほど近い距離。