DEAD OF WORLD
ヒリュウの体が傾いた。
カリンが走り出すがゴブリンの攻撃を防げるか微妙だ。
「ヒリュウ君!!しゃがんで!!」
後ろの方から大きな声が聞こえたと同時に発砲音が二回なった。
そして一発はゴブリンが手に持っているナイフの刃を撃ち抜きナイフは折れた。
もう一発はゴブリンの頭を撃ち抜いた。
ゴブリンは力なく崩れ落ちた。
「ミユ…」
振り向くと両手に拳銃を手にしたミユがいた。
ミユの武器は双銃だった。
「よくやったわミユ!次はヒリュウの傷を治すのよ。」
ヒリュウを抱えたカリンがそう言うとミユはうなずき近づいて行った。
そして腕に気魂が集まり、その手を置くと気魂は体を包み傷口をみるみるふさいでいった。
それは以前ユナが俺にほどこしてくれた物と同じだった。
ヒリュウの外傷が無くなったのを見計らい、カリンが帰ろうと行ったので、彼を担いで来た道を帰っていった―――