もっと、生きてほしかった……



教室に帰ると授業はまだ続いていて先生にこっぴどく叱られた。




席に着くと海斗が心配そうに私を見てきた。



「どうした?
大丈夫だった??」



「先生に怒られるのは馴れてるから平気だよ。

ゴメンね?心配かけて…。」



「何かあった?
空も一緒みたいだったけど。」




知ってたんだ…。

私は何て言ったらいいか分からなくなって俯いた。



いくらなんでも付き合うことになったなんて今言えないしね………



そのまま会話は終了し、授業が再開した。



開いた窓の外を眺めていると柔らかな風が吹き抜け私の髪がなびいた。




この時、海斗が私をジッと見ていたなんて気づきもしなかった…。




< 13 / 305 >

この作品をシェア

pagetop