もっと、生きてほしかった……
「夏歩。
私、海斗の病院に直行するからもう帰るね。」
「分かった!
明日は昂と美海と空と私でお見舞い行くね。」
夏歩の最後の言葉を聞き、私は軽く夏歩に笑いかけて教室を出た。
校舎を出ると………
「う〜
寒い……。」
大きな冷たい風が吹き抜けた。
そっかぁ
最近いろんなことがあって全然気がつかなかったけど、もう冬なんだ…。
今年はいろんなことがあったなぁ
何だかんだもうすぐみんなともバラバラのクラスになるんだ…。
そう思うと少し寂しいな………
なんて。
もう子どもじゃないんだし。
それに、またいつでも私たち“いつめん”だもんね。
友情は儚いものと強いものがある
私たちは強い友情で結ばれてるもんね。
「よし、急ごっと。」
いろいろ考えながら私は海斗がいる病院に向かいだした……。