もっと、生きてほしかった……



海斗がいる病院に着いたのは、学校を出て10分ぐらいだった。




ガラッ



「ただいま〜♪」



「おっ!
美波、おかえり!」




私を迎えたのは、
満面の笑みを浮かべた海斗。



「何かテンション高いね。
良いことでもあったの?」



「イヤ。
美波が来たから。」





/////


何、言ってんのよ…。



さすがに私でも恥ずかしいんですけど……///



「何赤くなってんだよ(笑)
ホントのことだろ?」




そんなこと言ったって恥ずかしいものは恥ずかしいんだもん///



「別にいいじゃんっ
海斗には分かんなくていいんですー!」



「ちょっ!美波!」




もうお互い意味分かんないことばっかり言ってる。



でも、
何て言うかこの時間は


“特別”

だった。



私にとって海斗との小さなケンカは嬉しいことだった……。



特に海斗が病気になってからは特に………



「そういや、明日夏歩たちがお見舞い来てくれるって。」



「マジ?
じゃあ明日は久々に暴れるか!」



「ダーメ!
海斗は絶対安静だからね!!」




そう私が言うと、
海斗は頬をプクッとふくらませて不機嫌態度をとった。



まぁ暴れたいキモチも分かるけど…。




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