もっと、生きてほしかった……
「いらっしゃい!
さっ、私の部屋行こう。」
私はさっさと夏歩を部屋に連れていった。
ガチャッ
「美波。
紅茶とお菓子。
夏歩ちゃんも遠慮せずにどうぞ!
じゃあね!」
それだけ言って、さっさと出ていった。
「美波のお母さん、相変わらず優しいね…。」
羨ましそうに、言う夏歩。
夏歩のお母さんたちは、あまり家にいないから寂しいんだよね…。
「今日は夏歩と私の家族だよ!
だから、何でも言いなよ!」
「美波……
ありがとう。
飲もっか!」
良かった…。
いつもの夏歩じゃん……
でも、忘れはしないよね………
昂は、夏歩にとって家族と変わりない幼なじみなんだから…。
失うのは、辛いよね………
「美波……
私、昂のこと、きっぱり諦めようと……思う。」
「……えっ…」
何で…?
まだ、分かんないじゃん……。
昂はまだ、夏歩のこと好きかもしんないじゃん…っ
「私、昂のこと好きだからさ?
だからこそ、応援してあげなきゃって……そう思ったの………」
夏歩……………
どうして、他人を優先すんのよっ……
夏歩にも、幸せになる権利はあるのよ?
ダメだよ……。
ここで諦めたら、
まだ
ダメだよ……っ!