もっと、生きてほしかった……
「相手の女の人を呼び出して、直接話そう!」
「そんなのムリだって!
私には、昂を騙すことなんてできないよ…。」
「何言ってんのよ!!!
夏歩、あんたいつまで自分のキモチに嘘つくわけ?!
好きなんでしょ?!
だったら諦めんな!!!」
自分でもビックリするぐらい大きな声………
夏歩も相当驚いたのか目が点になっている。
「夏歩……
今がチャンスなんだよ?
昂のこと、幸せにしなきゃいけないんでしょ?
昂が幸せになる時、隣に誰がいるの?
違う女の人でもいいの?
夏歩にだって、
幸せになる権利はあるんだから…。」
「美波………」
私だってそうだった…。
夏歩みたいに迷ったよ?
海斗は私の支えでもあった……。
なのに、私はそれに気づくのが遅かったの…。
夏歩なら、
まだガンバれるんだよ。
今ならまだ、踏ん張れるんだよ!
「大丈夫。
私はいつだって、夏歩の傍にいるよ?
だから、悲しい時はいつでもおいでよ…。」
「う〜
美波〜(泣)
私、ガンバる!
だから、私の傍にいてね?」
「もちろんっ!」
その日は夜の間もずっと2人で笑いあいながら眠った。
きっと、夏歩なら、大丈夫だよ……………