もっと、生きてほしかった……
「もぉ!
そんなに怒んなくていいじゃん。」
一応なだめる私………
「何言ってんだよ!
バレたらどうすんだよ!!
あっ………」
「バレる……ねぇ。」
「違っ!」
必死で昂は誤魔化そうとするけど、昂は知らないもんね。
私が夏歩たちのことを知ってるってこと。
「そんなに怖い?
夏歩と春菜[ハルナ]さんが姉妹だってバレるのが。」
「はっ…?」
あーぁ
予想外って顔してるし…。
そりゃあムリもないか。
一番関係のない私が知ってるんだから。
「何でお前…っ」
噛みまくる昂………
バカだよね。
そこまでテンパらなくてもさ。
「どうでもいいでしょ。
それより、このままじゃダメでしょ?
夏歩と春菜さん、
直接逢わせてあげた方がいいんじゃない?」
「お前は何も知らないから言えんだろっ!
てか、関係ねぇだろ!!」
はぁ……
これだから、男ってのは……。
「だったら、アンタも口出ししないで。
これは、夏歩と春菜さんの問題だから。
影で指くわえながら見ときなよ。
もう、私と夏歩は立ち止まらない。
悪いけど昂より、夏歩が大事だから。
じゃあね。」
それだけ言って、
私は片手をヒラヒラさせながら屋上を出ていった。
「美波!!」
昂の叫びも無視して………