もっと、生きてほしかった……



「ん。美味しい!」




1人でキャッキャ騒いでる………



海斗は、ただ、私を笑って見ている。



何も言わず、優しい表情で……――――




ねぇ……
そんな優しい顔しないでよ…!



海斗には似合わないよ?



また、私をバカにして笑ってよ……。



ねぇってば………



優しすぎるよ、バカ……――――



「海斗…。
もう、帰るね?

また明日も来るから。」



「ん……
気を…付けて、帰れ、よ?」



「ありがと。
じゃあ、また明日!」




“また明日”……――――



そんな小さな言葉が、今の私たちを繋ぎ止める唯一の言葉だった――――




“サヨナラ”“バイバイ”は、別れる時に使う。



でも、“また明日”は次がある。



どこかで、逢えるんだ……。



だから、この命あるかぎり、私は言い続けるよ?



「うん…。
また……明、日…」





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