もっと、生きてほしかった……



次の日も、学校では授業に集中できずずっとボーっとしていた。


そのせいか先生にも怒られた。



でも、夏歩たちは私の事情を知ってるからあえて何も言わず普通に喋っていた…。



そして、放課後………

病院に行く時間になった。



「海斗っ!
ただいま~

って、あれ…?」




海斗の病室に行くと、ベッドは空っぽだった。



点滴が滴っている…?


えっ……?!
あれって、無理やり外したあと……?



「海斗?!」



ベッドの周りを見ると、点滴だけじゃない。


大量の血を吐いたあとまであった。



「嘘……!!
海斗、まさか…抜け出したの?!」




私は急いで担当の先生の所へ走った。



「先生!!」



「あれ?
海斗くんの…。」



「そんな話どうでもいいんです!!

海斗が…!海斗が、病室にいないんです!!!」



「何だって?!
探そう!!!

今の海斗くんじゃ、出歩けないはずだ!!
早く探さないと、助からない………!!」




!!!!

う…そ……
海斗が、死んじゃう………


早く、探さなきゃ……!



「先生!!
私も、手当たりしだい探してきます!!!」




そういって、飛び出していった。



お願いだから、生きてて………

死んだりしたら、ぶん殴るよ…!




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