もっと、生きてほしかった……
「ねぇ、海斗?
1つだけわがまま聞いてもらおっか?」
「はっ?」
例え神様が叶えてくれなかったとしても、私が叶えてあげる―――。
絶対に……――――
「何か1つだけ、
願いを聞いてもらお?
海斗は、何がしたい?」
どんなことでもいい――――
ただ、1分でも1秒でも海斗の傍にいたい……。
「俺の、願い?」
「うん!」
「また、学校に行きてぇ。
で、美波から1ミリも離れず傍にいたい……。」
ほら………
カレカノっていう関係はすごい…。
全く同じこと考えてるんだから――――。
「美波は……?」
私だって、迷いは無いよ。
「私も。
海斗の傍にいたい…。
一心同体みたいに、
絶対離れない。」
即答した。
だって、こんなに嬉しいことは無いじゃん?
大切な人に“傍にいたい”って言われたんだから―――。
私が答え終えた直後に、
キュッ
「えっ―――」
後ろから抱きしめられた。
「海、斗……?」
「そんなこと言うなよ………。
離れられなくなるだろ?」
辛そうな、声。
離れられなくなるって……海斗はどういう意味で言ってるの……?
「さっ!
病室戻んぞ!」
いつの間にか海斗は私を離し、出入口に向かって歩いていた……。
「あっ!
海斗、待ってよ!」
さっきのは、一体何…?
私の空耳だったのかな?