もっと、生きてほしかった……
病室に戻ると、海斗の主治医と数名の看護婦が慌ただしく動いていた。
そして、私たちの存在に気づき主治医がとんできた。
「海斗くん!!
どこ行ってたんだ?!
下手すると倒れてたんだぞ?!」
「……スイマセン。」
ホント何謝ってんのよ…。
こんな海斗の病気も治せない医者に頭下げなくていいんだよ?
「まぁいい。
早く戻りなさい。」
「先生!!!」
私の大声に驚いたのか、主治医も看護婦も海斗までもが、いっせいに私を見た。
「美波…?」
「先生にお願いがあるんです。
海斗に、1週間だけ外出許可をもらえませんか?」
最後の、わがままだから……――――
一度だけだから………
聞いてください――――