もっと、生きてほしかった……
あの時も深く考えはしなかった……。
ただ、僕の将来を心配してくれてるんだ…って思い込んでいた。
そしてその日、
姉貴の主治医に家族に話があるからって呼ばれた―――。
「先生?
お話というのは……」
「あぁ、わざわざスイマセンね……。
お姉さんのことで、お話があります…。
この間のことなんですが………」
……?
この間?
って確か……母さんが話を聞いてきたんだっけ?
「お母様から聞かれていますか?」
「いえ。何も。
あの……何か?」
何だかイヤな予感がした……。
とにかく胸騒ぎみたいな、全身が凍りつくような感覚に襲われた。
「お姉さんの……――――
余命のお話です―――。」