もっと、生きてほしかった……



あの時も深く考えはしなかった……。


ただ、僕の将来を心配してくれてるんだ…って思い込んでいた。



そしてその日、
姉貴の主治医に家族に話があるからって呼ばれた―――。



「先生?
お話というのは……」



「あぁ、わざわざスイマセンね……。

お姉さんのことで、お話があります…。

この間のことなんですが………」




……?
この間?

って確か……母さんが話を聞いてきたんだっけ?



「お母様から聞かれていますか?」



「いえ。何も。
あの……何か?」




何だかイヤな予感がした……。



とにかく胸騒ぎみたいな、全身が凍りつくような感覚に襲われた。



「お姉さんの……――――
























余命のお話です―――。」










< 208 / 305 >

この作品をシェア

pagetop