もっと、生きてほしかった……



ガラッ!



「あら?
蒼。早かったわね………

って、何で美奈子がいるの?!」



「母さん。
話がある。

父さんも一緒に……。

姉貴は自分の部屋に戻ってて。」




運良く今日は休日だったから、母さんも父さんも家にいた……。



今、話そう。



母さんたちにも、
言っておかないと。




空気を察したのか、
姉貴は自分の部屋に戻って行った。



そして母さんも父さんを呼び、僕たちはリビングの椅子に向かい合わせになって座った。



「で、蒼。
病院で何があったの?」




いち早く、母さんが話し出した。



「姉貴は、病院の研究に実験台として使われてた―――。」



「えっ?!」




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