もっと、生きてほしかった……



「じゃあ、今日はお祝いしよ!久々にグループ全員でさ!」




夏歩たちには言わなきゃ……っ



1週間だけの特別外出だって…。



「あのねっ……
海斗がいれるのは1週間だけなの…。

だから、1週間後には病院戻っちゃうの………」




みんな私が言うことに耳を傾けてくれる。



でも、そんなみんなの顔も心なしか分かっていたように少し暗かった―――。



きっと気づいてる。



最後なんだってことを……―――



「もう!
暗くなってどうすんの!

みんなで明るく迎えてあげなきゃっ!

海斗だって困るでしょ?」




ここで明るく振る舞うのはやっぱり夏歩で……。



その場にいたみんなが、一気に笑顔になった。



「だよな!
1週間もいれるんだもんな!」



「そうだな!
海斗、倒れたりしたらぶん殴るかんな!(笑)」




みんな……――――


必死で勇気を与えてくれる―――。



負けんな!って……
諦めんな!って……

私たちに言ってくれてる……。



「おぅ!!」



「美波!
そんな泣かないでよ〜

あんたが海斗を支えるんだよ!
こんな弱気でどうすんの?!」



「そうよ!
美波は美海のことも助けてくれた!

だから、きっと大丈夫!

自分に自信持って!!」




夏歩………

美海………


ありがとう……っ



やっぱ2人が友だちで良かった…!



私の一生の誇りだよ!!



「〜…っ
うんっ!!」




そのまま私は2人に抱きついた。



今までにないくらい、
思いっきり……強く……


抱きしめた……―――



“持つべきものは、友だち―――”


昔、誰かに言われた…。



でも、これはホントだった―――。



私が今まで、
どんな壁でも乗り越えられたのはきっとみんながいたから。



だからこれからも歩み続けるよ―――。



どこまでも………




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