もっと、生きてほしかった……



授業が終わってすぐ……

私たちのたまり場であるカラオケに行くことになった。



「今日は久々にみんな揃ったんだし、歌いまくるぞー!!」




1人で騒いでいる夏歩を、苦笑いで見つめる昂―――



寒そうにしている美海を優しく抱きしめる湊―――



そして、そんなみんなを微笑ましく見ている私と海斗―――




いつものみんなだ―――。



久々の胸の高鳴りで、
私たちは完全に有頂天だった……―――



カラオケに着いてからも、みんなのテンションは変わらず私たちはお互い顔を見合わせて笑っていた。




いつまで、続いてくれるかな――?


こんな仲良しな私たちを、神様はいつ引き離すんだろうか―――。



考えただけでも怖い………



でも、私が怖いのは“死”じゃない………


海斗を失う……
海斗の存在がなくなるという現実が怖い……――――



海斗がいなくなれば、誰が私を守ってくれるのか―――。




1人で生きていかなくちゃいけないのかな……。




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