もっと、生きてほしかった……
「夏歩〜
帰ろうぜー!」
「ありゃ?
彼氏さんが呼んでますよ?(笑)」
「美波ゴメンね~!
また明日!!」
「うん!
バイバイ。」
そう言って夏歩は教室を出て行った。
さて、私も海斗の家に行こっかな?
そう思って海斗の席に向かおうとした瞬間、
「美波ちゃん!」
……急に目の前にクラスの男子3人が現れた。
「え?
あの~何か?」
「今日良かったら一緒に遊ばない?」
そう言って強引に手を無理やり引っ張る男子。
「あのっ…!
私は……っ」
抵抗している私と目の前をすたすた歩く男子。
その間に1つの影が入った。
そして、
私の手を逆に引っ張って男子から引き離した。
「何だよ!お前!」
「悪いけど、美波は俺のだから。
お前らのその汚い手で触れんじゃねぇ。」
「何だと!
お前だってムカつくんだよ!!
病人ずらしてよ。
美波ちゃんだって仕方なくお前の傍にいんだよ!
分かんねぇのか?」
何なのこの人たち………
私が仕方なく海斗の傍にいるなんて、そんなことありえない。
私は自分の意思で傍にいるんだよ…?
「あのっ!
さっきから勝手なこと言わないでください!!
私は仕方なく海斗の傍にいるわけじゃありませんから!
好きだから傍にいるんです!!!
勝手なこと言わないで!」
「………。」
男子たちは私の大声に驚いたのか、ビックリした顔をしてしばらくすると無言で教室を出て行った。